効果的な導入事例を作成するポイント
導入事例がBtoB企業におけるキラーコンテンツとなる理由
まずは、原点に立ち返って、導入事例がBtoB企業にとってなぜ効果的なのか、なぜキラーコンテンツと呼ばれるのか、の理由を考えてみましょう。それは「お客様が競合他社で提供できていない自社独自の価値を語ってくれる」からです。この一点につきます。最近聞くようになったマーケティング用語でいうとこの「バリュープロポジション」というものです。
BtoB企業の場合、BtoC企業とは異なり、ソリューションが複雑でかつ多様性があることや、ユーザー母数がそもそも少ないことから、導入企業における独自の価値を拾い上げるのが難しいのです。しかし、導入事例ならば、利用者であるお客様が他社との差別化ポイントである「自社独自の価値」を具体的に語ってくれるのですから、これ以上のコンテンツはありません。
「お客様が見つけた自社独自の価値を語ってくれる」ことが導入事例の真価なのですが、それをマーケティングとして活用するためには、押さえなければならないポイントがいくつかあります。
その導入事例が読者の業種や規模に近いこと
一つ目のポイントが、導入事例が読者である企業の業種や規模、課題などに近いことです。千金に値する「お客様が見つけた自社独自の価値」も、読者が「自分ごと」として受け入れなければあまり意味をなしません。読者である企業の業種や規模、課題に近い導入事例をマッチングさせる必要があり、そのためには様々なパターンの導入事例が必要となります。
私の経験則になりますが、まずは10パターン(本)の導入事例が必要だと考えています。10本の導入事例があれば、業種や課題別に分類ができ、読者である企業の状況に合った事例を提供しやすくなります。
選定理由、競合比較も書かれていること
導入事例は、BtoB企業の購買プロセス全般で活用が可能ですが、特に検討段階での活用が有効です。なぜなら、導入事例は、企業の導入担当者がサービスや製品を検討/選定する前後の資料や稟議の添付資料としてよく使われるからです。
そのため、記事内には、企業の導入担当者が活用しやすいように、必須である課題や効果の他にも、「選定理由」や「競合比較」などの内容もできるだけ記載することが望ましいです。
定量的な効果、具体的な効果を盛り込む
数字などの定量的な効果や具体的で詳細な効果を盛り込むことで、より説得力のある記事にすることができます。数字の効果を得られない場合でも、ユーザーの声や感想など、より具体的な表現を加えることで、リアルな内容の記事となります。
タイトルと小見出しで記事の全体像がわかるように
タイトルや小見出しは、記事の概要を伝える重要な役割を持っています。タイトルや小見出しには、どのような業種や課題を解決した導入事例なのか、どのような効果があったのか、などの情報を盛り込むことで、読者の興味を引き付けることができます。タイトルに定量的な効果を入れ込めば、読者の興味を引くことができます。
時系列で記事をかく
時系列で記事を作成することにより、導入前の課題や問題点、導入後の変化や効果など、具体的な流れを伝えることができます。例えば、導入前にはどのような課題があったのか、それを解決するためにどのような製品やサービスが導入されたのか、導入後の変化や効果はどのように現れたのかなど、時系列で整理することで、読者が導入事例に共感しやすくなります。
導入事例を制作する際の、5つのポイントをご紹介しました。導入事例は、コンテンツマーケティングにおいて重要なコンテンツでですので、その制作には十分な配慮が必要です。上記の5つのポイントに留意しながら、ぜひ導入事例の制作に取り組んでみてください。
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